こんにちは、プランナーの川村です。前回、ディレクターの田川の記事でも、企画書はパワポの前に手書きしよう! という話がありましたが、私も問題を整理したり、企画の骨子を考えたりするフェーズでは、とにかく「手書き」するようにしています。
手書きのメリットは「とにかく早くアウトプットできる」こと。他人に見せる段階ではないので、細かい体裁なんて気にせず殴り書きでもOK。だからこそ、余計なことにとらわれず、問題を整理したり、効果的な解決策を考えたり、といった本質的な作業に集中することができるのです。
今回は、私が日頃使っている手書きの企画フレームワークを、私の個人的な課題である二の腕ダイエットを具体例にご紹介してみたいと思います。
このフレームワークを①から順番に埋めていくことで、手間をかけずに問題点を整理したり、企画の骨子をまとめたりすることができます。
何が問題で、いつまでにどうなるといいの?
最初に整理するべき項目は、
① 何が問題なのか
そしてそれが
② どうなるといいのか
です。
私の場合、
① もうすぐ夏だっていうのに、二の腕がタプタプなこと
② 自信を持って腕を出せる、引き締まった二の腕になりたい!
となります。
そして、もうひとつ、
① が ②の状態になるのは、③ いつまでに?というのも押さえていきたいポイントです。
これについては、
③ 来月控えている結婚式までに
となります。
これで、①現状の問題と、②目指す状態、③その期限が整理できました。
問題を招いた原因は?
そもそも、こんな事態を巻き起こしてしまった④ 原因は何だったのでしょう。
私の場合、
- 圧倒的な運動不足(ここ3ヶ月何もしていない)
- ほぼ毎日欠かさない間食(しかも1日複数回に及ぶことも多々!)
- 帰宅後遅い時間につい晩酌をしてしまう
という、典型的「不健康な生活習慣」が原因だと思われます。
さて、そこで何をするか?
いよいよ企画の軸になる ⑤ 何をするか つまり、解決策です!
④ 原因 が元で生じた ① 問題 を ③ 期限までに ② 目指す状態にするために、取るべきアクションが ⑤ 何をするか です。
もちろん、私の解決策は
⑤ 二の腕ダイエットをする!
となります。
ただ、この「ダイエット」という言葉は少し抽象的な感じがします。
もう少しブレイクダウンしてみると
・筋肉をつけて引き締める
・脂肪を燃焼させて減らす
・これ以上余計な脂肪を増やさない
など、複数のアプローチが考えられそうです。
これをベースに、より ⑥ 具体的な実施施策 を考えていきます。
検討した結果、
- 毎日必ず15分、二の腕エクササイズを行う
- 間食は1日1回まで
- 週のうち4日は、夜9時以降の食事をしない
となりました。
やる気あるのか!と突っ込まれそうですが、
最初から無理な目標を立てても破綻してしまいます。
まずは達成できそうな目標を立てて、余裕ができたらレベルアップすればOK!
費用対効果をチェック
さあ、 ⑥ 具体的な実施施策 が出そろったところで、その結果見込まれる ⑦ 効果 と、実施にかかる ⑧ コストを整理します。
ここが、企画を採用する価値があるかどうかの、大きな判断ポイントになります。
私の場合、引き締まった二の腕を手に入れることで
- 二の腕を気にせず、半袖やノースリーブだって、好きな服を着られる!
- 自信を持って結婚式に臨める
- ドレス姿が写真に残っても安心!
という効果が見込めそうです。
これに対して、 ⑧ かかるコストを考えてみると
- 1日15分のエクササイズタイム
以外は、特にコストはかからなそうです。
むしろ、間食や晩酌を控えることで、コストダウンになる予感…
こんなことなら何故、今までやってこなかったんだ!
と、ここで気づいたことがあります。
こうやって整理すれば明らかに施策を打った方がいいのに、
どうして私は今まで何もしてこなかったのか?
何か他に原因があるんじゃないか・・・
関係性を一枚絵にすれば、見落としに気付く!
自分の胸に手を当てて考えてみると、そもそも「めんどくさがり」な性格から「まあそのうちやればいいか」という「ダイエットは明日から」的な甘い考えに問題があるのではないかということが見えてきました。
そもそも「どれだけのことをやれば、いつまでにどれくらいの結果が出るか」が分からないので、なんとなくそのうちはじめればいいや、と放置してきたわけです。
これは、見落としていた、今回の問題の本質的な ④ 原因になりそうです。
そこで、毎日施策の効果を見るために
- 施策の実施有無と、実施効果の記録をつける
- そのための記録表を作成する
という、新しい解決策を追記します。
どうでしょう、見落としていた本質的な問題と、それに対する施策を加えたことで、
一気に ②目指す状態 がより現実味を増してきたような気がしませんか?
ここまで来たら、企画の骨子はほぼ完成。あとはそれぞれの根拠となる情報など、必要な肉付けをして、企画書の体裁にまとめます。
大事なのは、最初にここまでの一枚絵を作って各項目の関係性を整理しておくこと。このプロセスがしっかり出来ていれば、資料作成時に悩むということはほとんど無くなるはずです。
そして、このプロセスは絶対手書きがおすすめ!途中で新たなことに気付いたり、訂正したりを繰り返して、ぐちゃぐちゃになっても気にしなくてOK。それによってあなたの頭の中が整理 されていれば、それでいいのです。
まとめ
企画を考える時、特にパワーポイント等できれいな資料を作るとなおさら、本当は企画自体に抜けがあっても、何となくうまくまとまっているような錯覚 に陥ってしまうことがあります。
その点、手書きであれば余計なことを気にせず、短時間で本質的な問題解決に注力しやすくなります。
今回は、私のごくプライベートな問題を題材にご紹介してきましたが、ビジネスにおける様々な課題も、同じフレームワークを応用して考えることができますので、ぜひ試してみてください。
この記事を書いたメンバー
自分たちが生みだすモノや仕組みで、誰かをもっとワクワクさせたい。
そんな仕事のために、大事にしているのはお客様の商品を愛すること、だけど冷静にズケズケも言うこと。