O2O施策をご提案する機会も多いこの頃、web制作者にも販促物デザインが求められることがあります。
「要素を整理してリサイズしておけば大丈夫!」と思っていませんか?
今回はwebデザイナーも知っていて損はない、店舗販促デザインのノウハウをご紹介します!
過去の苦い思い出
ビーワークス入社以前の、販促業界でSPツールを制作していた頃のお話です。
初めてキャンペーン用のツールを制作した際に、効果測定も兼ねて店長会でアンケートを行ったことがありました。
クライアントからの一定の評価は得られたけれど、 テナントに立つスタッフの満足度はイマイチ だったんです。
「この場所に掲示したかったけれど、ツールに幅があったから別の場所にした。使いづらかった。」
というものでした。
昨年と同じサイズで制作すれば良いと思い込んでいましたが、
小売はスタッフやレイアウトも流動的なことが多くその時々で使い方や仕様・ツールへの考え方も異なります。
そのため必ずしも前年のツールを踏襲することが正しいとも言い切れないのです。
これを機になるべく現地調査をすることを心がけるようになりました。
現地調査を重ね、気づいた点は大きく分けて2つあります。
- 机の上の作業だけで完結してはいけないこと
- 単なるリサイズではなく、各ツールごとに色補正や調整が必要であること
キャンペーンツール作成の大まかな手順に沿って、これらのポイントをご説明いたします!
外に出よう!
まずは、デザイン作業の前に現地調査に出かけましょう!
販促物制作の上で重要なことは、 実際に店舗を歩いてみて、消費者の動線を把握する ことです。
お客さんの流れに沿っているか、訴求したい情報が目に入ってくるか、スタッフの業務を邪魔しない形状・位置か。
これらは実際に店舗を歩いてみないとわかりません。
具体的にどのポイントを見るとよいかというと、
動線編
- 入口が複数ある場合、どちらが多く使われているか?
- ターゲットや曜日、時間帯によって流入する方向が異ならないか?
- 滞留エリアはどこか?
- 人が通るエリア(1名で約50cm)は確保できているか?
- ターゲットの目線に入りやすい位置か?
形状・サイズ編
- 動きの邪魔をしない形、サイズ感か?
- 複数の場所で使用する場合、どのようなシーンでも展開しやすいか?
- 屋内、屋外どちらの使用か?
- 掲示期間はどれくらいか?
例としてこのようなものが挙げられます。
データが取れたらヒアリングも欠かさず行いましょう。 毎日店舗に立っているスタッフが最も動線を理解しています。
- 業務の邪魔にならないか、誘導しやすいか
- ブランドが訴求したい商品とかみ合っているか
- 接客ストーリーが作りやすいか
販促物がスタッフとなって接客をしてくれるような配慮が必要です。
ちょっと面倒ですが、これらを把握しておけばロジックの通った提案が可能になります。
もう一つ重要なことは、何よりその什器や装飾が安全であるかどうか。
素材や重さ・位置一つで変わってしまうので、大掛かりな設備の場合は規制等を把握するために施工会社と共に現地調査、実測を行いましょう!
実作業に入る
置く位置や形、素材が決まれば早速制作に入ります。ここはデザイナーの皆さんの腕の見せ所ですね。
完成したら、実寸で打ち出して早速店舗で再現調をしましょう!
ここで出てくる感想が、
「他のものに負けて意外と目立たない・・・」「意外とサイズ小さくない?(大きくない?)」というもの。
見慣れたオフィスやモニター上でわからないこと、この気づきこそ現地調査の醍醐味です!
小さなPOP1つでも、店舗ディスプレイの雰囲気やライティングなどで「いつも見ていたものとは違う」現象が起きてしまうのです・・・
修正したら、各ツールへリサイズを展開して行きましょう!
色補正までこだわる
色校正を見ると、「同じキャンペーンツールなのに色味が全く違う・・・」なんてことが起こります。
装飾は媒体によって印刷される方法や素材が異なることがほとんどです。
(POPはオフセットでコート紙、タペストリーはオンデマンドでトロマットやターポリンなど)
そのためデータ上では同じ色でも、仕上がりにズレが起きるのです。
また、手元に近いPOPや什器と、遠巻きに見る看板やタペストリーによって色味や情報量、フォントのファミリーを変える微調整も必要です。
- 素材によって出る色味が異なること
- 媒体によって情報の見え方が異なること
この2点を抑えておけば、あらかじめ補正ができ効率的に進めることができるでしょう。
(並べて置く可能性があるツールは特に、色補正をしておくことをおすすめします!)
まとめ
今回は「はじめての店舗販促デザイン」ということでweb制作者も知っておきたいノウハウをご紹介しました。
O2O施策に対応できるよう、販促物への知識を身につけておく良い機会になればと思います。
ビーワークスはWeb制作だけでなく販促物の制作も行っています。
ご相談お待ちしています!
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この記事を書いたメンバー
販促業界でのキャリアを経て、ビーワークスに入社。
仕事も遊びも課金も、ボクサーのようにストイックに、全力で楽しむことがテーマです。