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教えて先輩!「誰もがぶつかるデザインの壁」の乗り越え方!

教えて先輩!「誰もがぶつかるデザインの壁」の乗り越え方!

こんにちは!デザイナーのタカハマです。前回の先輩デザイナーに聞いた「誰もがぶつかるデザインの壁」では、新人デザイナーよりも、むしろ先輩デザイナー達に「あるあるすぎる!」ということで共感頂いたようです。「新人デザイナーよ、これを読め!」と言わんばかりの勢いで拡散して頂いた先輩デザイナーの方々ありがとうございます。
今回はそんな「誰もがぶつかるデザインの壁」を「ベテランデザイナー達はどうやって乗り越えたか?」また、そんな彼らの経験から生まれた「指導の工夫」をご紹介したいと思います。


デザインの壁は「数」で乗り越える

「誰もがぶつかるデザインの壁」には多くの共通点があり、まとめると「5つの壁」でしたが、「乗り越え方」には、さらに共通点があり「数で乗り越えた!」という回答がほとんどでした。
でも「数やれば上達する」それでは当たり前すぎて新人デザイナーが読んでくれそうにもないので、どんなポイントで「数」が必要だったのかを詳しく聞いてみました。

「アイデア」の数を増やして乗り越えた!

・指導者がいない環境で質問が出来ず、アイデアがないため作業に時間がかかり苦痛だった。少しでも楽になるよう、毎週、毎日コンビニに並んでいる雑誌を片っ端から購入して読んだ
・アイデアが出てこない…。とにかくメディア関係なく色々なモノを見て覚えた
・デザインリンクなどでサイトをひたすら見て、流行りのサービスは片っ端からアカウントを作ってやってみた

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「アイデア」の数が少なくて、とにかくデザインに時間がかかっていた…。 それを解決するために、先輩デザイナーは毎日色々なデザインを見ることで「アイデア」の数を増やしていったそうです。得たアイデアはきちんと分析して自分の「デザインの引き出し」に整理しておくと、必要な時にサッと取り出せるようになるそうです。
デザインの引き出しが「ガラクタまみれで使えない!」なんてことにはならないように、質の高いものを数多く見るのがよさそうですね。

「手を動かす」回数を重ねて乗り越えた!

・雑誌のトレース作業をくり返すことで、企画に合ったデザイン、役割に合ったサイズや演出などを自分のものにするよう意識した
・コントラスト・質感など、幾度と無くバックされました。克服はもう数をこなしていくしかない
・精度が高いサイトをトレースすることで、バランスの取り方や細部のこだわりに気付けた

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デザインの引き出しにしまった「アイデア」は、そのままではうまく使いこなせません。
自分の”手を動かす“ことで初めてデザインの道具として使いこなせるようです。
「これは使える!」と思ったアイデアは事前に自分の手に馴染ませておきましょう。
その際「トレース」という手法は「手の動かし方」に集中できるので効率が良いとのこと。
いつか必要な「その時」のために、どれだけ訓練しておけるか?そこで勝負が決まりますね。

「意見」を数多くもらい乗り越えた!

・クライアントや営業と意見が合わず、納得いくものができない時「なぜこのデザインなのか」を先方に根気よく説明し、わかってもらう努力をしていた…。今思うと自分の力不足によるところが大きかったのかも
ユーザーテストによるフィードバックをもらうことで、自分では思いもよらない問題点に気付けた

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デザイン力がついてくると、経験から得たノウハウや、本から学んだセオリーで頭が凝り固まってしまう瞬間があります。
「プロジェクトメンバー」「クライアント」「ユーザー」など他者の意見に耳を傾けることで、本質的な目的達成に近づいたり、自分のデザイン力が引き上げられたりすることがあるようです。
ノウハウやセオリーを身につけながらも、常に柔軟な頭を持ち続けたいですね。
「今日正しい」ことが「明日は間違っている」なんてことも往々にある時代ですから。

数をこなせば上達する」というよりも、どんな取り組みも成果を発揮するまでに「数が必要」というのが上達の”最低条件“のようですね。
ではそんな壁を乗り越えた先輩デザイナーは自らの経験を生かしてどんな指導をしているのでしょうか。


本人に気付きの機会を与えている

・お客さんの打ち合わせの際の小話を盛り込んで、お客さんの意図の力点を印象づけるようにしています
・「お客さんは何て言っていた?」と掘り下げて聞き、本人の気づきを促すようにしています
・デザインのイメージ、修正箇所やその理由に対しては必ず具体的な言葉、物証を用いて説明を行うようにする
・結果として完結できなかったデザイン制作物に関しても、作業が引き継がれた後の完成物の確認作業を必ず行う
・言い過ぎない事。何がどうだからダメかを伝えて、あとどうすれば良いかは極力考えるようにさせるようにし、自分のデザインでは無く、後輩のデザインでクオリティを高めるようにしています
・複数案作らせることで考えさせる

デザインそのものを具体的に教えることは少ないようですね…。
多少時間がかかっても「本人が自身で気付けるための助言」に徹している先輩方の多いこと。
どうやら「デザイン手法」そのものを教えるよりも、「自分で解決に至る瞬間」を与える方が本人のためであり、一見遠回りのようだが、結果的に「早く成長できる」と考えているようです。
自分の新人時代を思い返してみると先輩が「何か言いたそうだけど何も言わないなぁ」って感じる瞬間がよくあった気がしますが、あれはあえて我慢してくれていたんですね…。

そんな先輩からみて成長速度の早いデザイナーってどんな特徴があるのでしょうか。
ちょっとでも成長速度を高めるヒントがないか、ベテランデザイナーにさらに聞いてみました。


「なぜ?」を深く考えられるやつが伸びる!

・人の話をちゃんと聞ける。理解ができる
・自分が理解できていないことについて、なにが分かっていないのか、また知りたい点は何なのか具体的な質問が出来る
・わからないことについては随時質問、確認作業をおこない、何となく分からないことがあるまま作業を進めない
・どういうものが作りたいかという具体的なイメージやアイデアを必ず持って作業に臨んでいる
・指摘したことをそのとおりなぞるのではなく、自分なりに理解し発展させられる人
・いろんな意味で注意力が高い人でしょうか。気が利く人でも良いかと思います
・しっかりとした理由がそのレイアウトに詰まっていることでしょうか
・「何故そのようにレイアウトしたか」を納得させられる理由が即答出来る人ですね
・自分で考えることが出来る人
・「なぜ」「なんのために」「どうして」を理解しようとする姿勢

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恐ろしいほど回答が共通していて「【なぜ?】に対する姿勢や理解の深さで成長速度に差が出る」ということでした。
「美的センス!」とか「天性の才能!」なんて意見は全く出ずに、「なぜ?」なんて2歳児でも連発するようなキーワードに意見が集まりました。
「なぜ?」と考えることは誰にでもできるが、その深さや深い部分にたどり着くまでのプロセスに差があるようですね。

さて、「デザインの壁」を乗り越えるのには最低限【数】が必要とのことですが、数をこなすには最低限の【時間】も必要であり、なかなか簡単な近道はなさそうですね。
先輩デザイナーは皆さんの成長速度を高めようと必死で「遠回りの指導」をしてくれると思います。
一筋縄では行きませんが「デザインの壁」に心折れることなく粘り強く頑張ってください。
「デザインの壁」を乗り越えて、自分のデザインで世の中をよりよくできる日が来るといいですね!

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この記事を書いたメンバー

タカハマ ケンタ デザイナー/アートディレクター/マネージャー

デザインの面白さを分かりやすく伝えることをテーマとしています。
趣味はドライブとツーリングと買い物。
本気の買い物は仕事に役立つという信念で散財を楽しんでいます。

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