はじめまして!Webディレクターの藤本です!
Webディレクターという職種についてから、コミュニケーションの難しさを日々実感しています。
特に、ディレクターは社内外問わずやり取りが発生するため、何かを「説明する」というコミュニケーションが多く発生しますよね。
誰かから聞いたことや自分が考えていることを、正確に第三者に説明する。一見簡単そうに思えて、実はテクニカルなコミュニケーションなのではと思います。
最近ではオンラインのやり取りも増えたため、より説明力を求められている人も多いのではないでしょうか。
かくいう僕も、もともと説明が上手な方ではありませんでした。そんな僕が「説明の仕方を改善しよう!」と頭を悩ませ、本を読み漁り、メモに残しまくることで発見した、これさえ意識すれば劇的に伝わる説明ができるようになるマインドをご紹介したいと思います。
説明に課題を感じていて、自分は説明が苦手だと悩んでいる人にぜひ、読んでもらいたいです。
伝わる説明に必要なたった1つのマインド
最初に、僕が最も大事だと考えるポイントをお伝えします。それは「意識を自分から相手に移して考えること」です。
まずは、これからあなたの話を聞く相手の気持ちになってみてください。その人は、あなたが誰かから受けた説明は聞いていません。つまり「説明の内容を知らない」のです。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、この自覚はとても大切です。
経験則ではありますが、
- 〇〇さんなら察してくれるだろう
- ちょっと曖昧でもわかってくれるだろう
- わからなければ聞いてくれるはず
という期待や信頼は、あなたの説明を伝わりにくくするリスクでしかありません。
役に立つのは、その逆の思考。「伝わらなかったらどうしよう」という積極的なマイナス思考だと思っています。
だから、曖昧に済ませて良い説明はありません。とにかく具体的に、相手に伝わるように説明しましょう。
もし具体的に説明できなければ、あなた自身がまだ曖昧な理解しかできていないのかも。その場合は、あなたが話を聞いた人にもう一度確認してみるほうが良いかもしれませんね。
では、人から受けた説明を齟齬なく伝えるにはどうすればよいでしょうか。
僕なりに意識している、伝え方のコツと話し方のコツをこれからご紹介します。
どのコツにも「 意識を自分から相手に移して考える 」というマインドが根底にあります。このマインドを絶対に忘れないでくださいね!
伝え方のコツ
まずは伝え方のコツをご説明します。
説明の目的から伝える
説明する前に、どのような順番で話すのが相手にとって理解しやすいかを想像します。
ここで意識していることは大きな情報→小さな情報の順番で話すと、相手が理解しやすくなります。
まず、はじめに相手が「説明の目的」や「概要」を想像することができる「大きな情報」、次に大きな情報を補足するための「小さな情報」と考えてください。
作業内容の説明に例えると、作業の目的から話して手段 (方法)を伝えるというイメージです。
先に目的を伝えておく事で、そのための手段がはっきりしますし、目的さえ伝われば別の手段を相手が思いつくかもしれません。
相手にとって理解しやすい順番を考える行為は「意識を自分から相手に移して考えること」が根底にあります。しつこいようですがこの意識、と・て・も大切です。
説明の前フリをつくる
説明を理解してもらうために、目的を伝えるための前フリをつくりましょう。
お笑いでもネタの始まりは「前フリ」で、ネタの世界観や前提を共有したり、この先どうなるんだろうと聞き手を話に引き込む「つかみ」を入れますよね?
僕の場合、何かの作業を依頼するための説明であれば、個人的な所感を伝えてから目的を伝えます。
例:次に、ちょっと複雑そうですが。 (←前フリ)●●●です。 (目的・結論)
先に所感を伝えて興味を引き、結論を理解してもらうように意識しています。 この時、所感が当たっているか外れているかはあまり意識していません。 ギャップがあったとしても、話をしっかり聞いてくれさえすればよいのです。
主観的な解釈 (所感)を初めに伝えることで、本当にそうなの?と、次に来る客観的な事実 (説明の目的・結論)に対して関心を持ってもらうようにしています。
この「前フリ」で相手が考えやすい状態を整えることも、「意識を自分から相手に移して考えること」が根底にあります。
説明の内容を箇条書きにする
話す前に、話す内容を箇条書きにしてみましょう。
箇条書きにして考えることで、思考が整い、話す順番を考える際にも役に立ちます。
箇条書きにする際、説明ごとにタイトルをつけるのがおすすめです。
例:
【タイトル】箇条書きにするコツ
・話のテーマとなるタイトルをつける
・内容は短く一言にする
・似ているものは整理する
説明にタイトルをつけることで、聞き手も話のテーマや目的を意識して聞くことができます。
話している内容を分かりやすく整理することも、「意識を自分から相手に移して考えること」が根底にありますよね?
どうしても背景情報を伝える方がいいと思う場合は、最後に「補足で〜」と付け足すとよいと思います。もちろん、なぜその作業を依頼するのかという目的はしっかりと共有するようにしています。 本当にしつこいですが、この意識、と・て・も「大切」です。
話し方のコツ
伝え方から一歩進んで、実際に話す場面で意識すべきことが2つあります。 少人数に対しての説明に限って言えば、それら2つが意識できているだけで大きく違ってくると思います。
ゆっくり話す、早口にならない
淡々と説明するだけでは伝わりません。一本調子な説明では聞く側も集中して話を聞き辛いです。 まずは早口にならないことだけは気をつけるようにしましょう。
早口にならないポイント
口を大きく動かす
口が大きく動くと声がでるスピードも下がるので、自然に早口でなくなります。 プラスアルファで、「口をきちんと閉じて話す」ことでさらに早口にならずに済みます。加えてハキハキした話し方になるので、聞き取りやすくなるというメリットもあります。
早口になってしまう原因は話すことに必死で、説明相手のことが見えていない状態になっているからです。大事なのは、落ち着いて冷静に「意識を自分から相手に移して考えること」です。
間を意識的につくる、抑揚をつける
「早口にならない」に通じると思いますが、集中して話を聞いてもらうために話している文章に区切りをつけ「間」をつくることです。自分は既にわかっていることを相手に話していますが、相手にとっては初めて聞く話。ですよね?
ということは、話し手と聞き手は理解のスピードが異なると思いませんか? であれば聞き手に内容を理解する時間を持ってもらう必要があります。
抑揚をつけるポイント
句点(。)のところで息を吸う
話に間があるだけで、聞き手が理解しやすくなり、加えて質問をしやすくなります。 また間をつくることで、自然と抑揚のある話し方になります。
間を作ることで、理解しやすく質問しやすい説明をすることも、ずっとお話ししてきている「意識を自分から相手に移して考える」が当てはまります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
おそらくこの記事に辿りついてくれたあなたは、説明が下手という、僕と同じ悩みを抱えていると思います。 話している時って、自分のことで頭が一杯になってしまいますよね。だからこそ、意識を相手に向けてみてください。
何度も繰り返しましたが、この記事で伝えたかったのは「意識を自分から相手に移して考える」こと。このマインドです。
考えること、想像することであなたの説明はグッと変化するはずです。
これはビーワークスが掲げるメッセージ、Thoughtful designの一節です。
「説明」も、少しのさじ加減で人の気持ちが変わるという点では、考え、人の気持ちを想うことと重なる部分があると思います。
あなたの説明や、考えた言葉が人を動かすきっかけになるかもしれません。 そう考えると、自分の説明により一層責任を感じませんか?
「意識を自分から相手に移して考える」マインドは、Webディレクターとして様々な場面で役立つと信じています。 この記事が少しでもあなたのお役に立ったとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
最後に実際に読んで参考にした資料を載せておきます。
※ マンガでわかる 必ず伝わる! ロジカル会話術(深山雪男/双葉社)
※ 出口汪のマンガでわかる論理的に話す技術 絶対に伝わる話し方のコツ(出口汪/SBクリエイティブ)
※ 博報堂スピーチライターが教える 口下手のままでも伝わるプロの話し方(ひきたよしあき/かんき出版)
※ 博報堂スピーチライターが教える 5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本(ひきたよしあき/大和出版)
※ 話し方が上手くなる!声まで良くなる!1日1分朗読(魚住りえ/東洋経済新報社)
この記事を書いたメンバー
SIerからWebディレクターになりました。
深夜ラジオが好きです。