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スマホを持つ手で年齢がわかる!? 20代は右手、30代は左手が優勢【スマホ調査】

※この記事は2013年6月25日に執筆された記事です。


こんにちは、プランナーのです。
先日、社内で「スマートフォンってどっちの手で持つ?」と話題になったので、部内のメンバーを対象に一斉調査をしてみたところ、おもしろい結果が出たのでご紹介します!


調査概要

調査対象

20〜40代の男女、計23名(うち22名が右利き、1名が左利き)

調査方法

「普段通りにスマートフォン持ってみて」 と声をかけ、対象者私物のスマートフォンを手に持ってもらう。(こちらから手渡すのではなく、本人の私物を持ってもらうことで、なるべく普段通りの使い方を観察しました。)


[調査結果①] スマートフォンを持つ手は、
右手:57%、左手:30%、両手:13%

母数は少ないですが、右手: 57% 、左手: 30% 、両手: 13% という結果になりました。

今回の調査対象者の範囲では「右手派」が60%近くを占めるという結果になりました!

ちなみに、対象者のうち左利きは1名だけですので、右利きの中でも「右手派 」と「左手派 」が大きく分かれ、また少数ながら「両手派 」というグループも存在することが明らかになりました。


[調査結果②] 手の小さい人は、スマートフォンを両手で使う

今回、スマートフォンを操作するのに両手を使う と回答した対象者が3名いたのですが、その全員が女性でした。さらに、3人の共通点を探してみたところ、3人とも「手が小さめ」ということがわかりました。

AIST日本人の手の寸法データ※1 によれば、日本人女性の手長の平均は約 17.5cm
一方、スマートフォンを両手で操作すると回答したメンバーの手長は、17cm16.3cm15.7cm でした。
この結果から「手が小さい人は、スマートフォンを両手で操作する可能性がある(17cm前後がボーダーライン?)」といえそうです。

ちなみに、今回「両手」と回答した対象者は、全員「右利き」で、スマートフォンを使う場合は「左手持ち、右手操作 」でした。気になったので、調査対象者のうち唯一「左利き」の女性に確認したところ、両手でスマートフォンを操作する場合は「右手持ち、左手操作 」だそうです。いずれも操作するのは利き手だということがわかりました。


[調査結果③] 30代以上は「右利きでも、スマートフォンは左手派」が優勢!

次にとても興味深かったのが「右利きだけど左手持ち 」と答えた対象者が「30代以上」に多く見られたという結果でした。

これに関して社内で出てきたのが 「固定電話に慣れ親しんでいた世代」 と 「子供時代から携帯電話が普及していた世代」 で差が出たのではないか、という説。確かに、右利きなら固定電話は左手で受話器を持ち、右手でダイヤルするのが一般的ですよね。そのまま携帯電話も左手で持つようになり、スマートフォンも、そのままの習慣で左手で持っているのかもしれません。

スマートフォン向けコンテンツのUIを設計する場合、当然、右手操作、左手操作の両方に配慮する必要がありますが、対象年齢が大きく偏るようなコンテンツの場合には、こうした傾向は意識した方がよさそうです。


[調査結果④] よく使うアプリアイコンは、

画面の「下段〜中段」に置かれる傾向
さらにもう1点、普段よく使っているアプリを画面上のどの位置に置いているか 、についても調査しました。

結果、50%以上が「下段 」に、80%以上が「下段 」〜「中段 」までによく使うアプリアイコンを置いていることがわかりました。

AIST日本人の手の寸法データ※1 によれば、日本人男性の親指の長さは平均6.1cm、女性の親指の長さは平均5.6cm だそうです。
試しに、親指の長さ5.9cmの私が iPhone5 を持ってみました。確かに、最上段のアプリアイコンは、手の位置を上にずらすか、指をめいっぱい伸ばさないと押しにくいことがわかります。

PCサイトでは、一般的に重要な要素ほど上部に配置したほうがよい と考えられていますが、スマートフォンでは、よく使うUIを画面の最上部に置いてしまうと、ユーザビリティを損なうリスクがある、といえそうです。

ちなみに、よく使うアプリアイコンを「上段 」に置いている対象者が4名いたのですが、調べてみると、それぞれ理由がありました。

スマートフォンを両手で使う派

4名中2名が「両手派」で、持ち手と反対の手で操作していました。

端末自体のサイズが小さい

1名はスマートフォン端末自体が小さいサイズのため、画面上部までストレスなく指が届くようでした。

親指と人差し指の2本使い

これは今回初めて目にしたスタイルだったのですが、本体を小・薬・中指で支えて、画面を人差し指と親指で操作する 、という独自の持ち方をしていて、上段にあるアプリは人差し指でタップしているとのことでした。


まとめ

WEBコンテンツが、PCよりもタブレットやスマートフォンで利用される機会が増えるにつれ、画面のUI設計は、「デバイス自体を持つ」という行為と密接に関連し、プロダクトデザインに近い配慮が求められるようになっていると思います。

今回の調査で、限られた母数とはいえ、ユーザーによってスマートフォンの操作方法に違いが見られることがわかりました。WEBコンテンツを設計する際は、さまざまなユーザーを想定し、ターゲットにとって使いやすい、ユニバーサルなデザインを心がけたいですね。

※1 引用元:河内まき子、2012:AIST日本人の手の寸法データ http://riodb.ibase.aist.go.jp/dhbodydb/hand/index.html